夢の道を振り返る。vo5 ~Washington~

旅も最終章。

 

オレゴンセクションが終わって最後の州へ!!

 

今回は「Washington編」です!

 

 

 

ここから先のワシントン州、

山火事と絶景に包まれながらのフィナーレ!!

 

感情の変化も一番大きくて、

辛くて、

嬉しくて、

悲しい、

 

そんな残り800km!!

 

 

 

 

前回はここまでやったね。

 

 

 

いよいよ、最後のセクション。

800kmもあるけど、

800kmしかない、

 

オレゴンとワシントンの州境にかかる、橋を越えて最終セクションに突入。

 

 

ここから、カナダまで何が待ってるのか、、、

 

 

日本人ハイカーと何日も一緒に歩くのは今回が初めて。

やっぱり母国語でストレスなく会話ができるのは本当に自然体でいれるなって思うな。

 

英語もそこまでのレベルにあげれたらPCT以外もかなり楽しくなるんやろな。

 

 

まぁ日本に生まれて日本語にまみれて生きてきたんやから、

ネイティブに英語話すの難しいの当たり前やしね。

 

それに、、、

PCTに英語を話しにきたんじゃないし!!笑

今回はアメリカを歩いて縦断しに来たんやし!!

 

その中で徐々に学んでいけばいいや。

 

オーストラリアに初めて一人で行った4年前のこと思ったらかなり上達してきたしね。

 

 

 

ここまで歩ききったハイカーは約3500kmを歩いてきてる。

そんなハイカーが普通の顔してその辺にいる。

 

 

それぞれのペースで歩いて、

みんな同じようなとこで休憩して、

またそれぞれ歩き始める、

 

 

 

ワシントンに入って2日目。

ハイカーの大好物、「Magic」を煽る落書きが!!

 

 

300m間隔ぐらいで何個もでてくる。

 

 

どんなエンジェルがどんなマジックを仕掛けてくれてるのか!!

 

胸が高まる。

 

 

無意識に歩くペースも上がる。

 

 

ハイカーにとってこのマジックがどれだけ嬉しいことかは、歩いたことのある人しかわからんと思う。

 

 

 

 

広場に出た!!

 

マジックは近い!!

 

 

 

 

 

 

、、、ただ、エンジェルらしい人の姿もないしハイカーもそんなにおらへん。

 

 

 

残されてたのは、、、

 

 

一本のバナナ。

 

 

 

どうやら、、、「祭りは終わっていた。」らしい、、、

 

 

近場でテント張ってたハイカーに聞いたら、

 

「昨日のマジックは最高だったぜ!!」

 

やっぱり、、、、

 

 

 

それなら、あの煽りやめてほしかった、、、笑

 

他のハイカーもあの落書きに胸を躍らせてこの広場にやってくるんやろな。

 

 

 

 

色々ゆーてもしゃーない。

シゲさんとバナナを半分ずつして出発や!!

 

 

エンジェルのマジックがなくても、

大自然がくれる贈り物があるんだな!!

 

 

 

実は、この辺りベリーがいっぱいなってるんよな。

ブルーベリー、

ハックルベリー、

ブラックベリー、

ストロベリー、

 

 

そんなものを収穫してビタミンとりながら歩いたりもしたね。

 

こいつらがハイカーの歩くスピードを遅くする笑

 

 

一回捕まったら、

「後一つ、後一つ」

「最後にこれだけ!!」

これが永遠に続いて30分以上滞在してる何てことはよくあるんよな笑

 

 

 

 

夜は、シゲさんがメキシコの国境からほぼ一緒に歩いてきたハイカーと合流。

 

フランスハイカーのトーマス。

韓国ハイカーのサンテ。

 

 

一人でずっと歩いてる僕からしたら、

メキシコから一緒なんて考えられへんのよな。

 

ちょっとうらやましくも感じた、、、笑

 

 

 

トーマスとサンテは、食事が終わったらチェスを始めるんよ。

 

ヒッチハイクのドライバーが「暇つぶしに使え!」っていって渡してくれたらしい。

 

勝負がなかなかつかんから、ヘッドライトつけて夜な夜なチェスにふける。

 

 

みんな楽しんでるな〜〜!

 

 

 

 

 

ゴールが見えかけてるからか、

少し心に余裕が出来てきたな。

 

今日は何mile歩かなあかんとかって思わなくなったし、

歩きたいだけ歩いて、

休みたい時に休んで、

日が暮れていいテント場を見つけて夕食、

 

 

このリズムでも一日40kmぐらいは歩けてしまう。

 

 

 

 

景色がほんまにいいんよな。

アップダウンが大きい代わりに、

景色の変化もすごい激しい。

 

 

 

 

ワシントンの大自然を堪能してる時に、、

 

前から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

彼らを見てついつい飛びついてハグしてしまった!!!!

 

「グーグル」と「ファイヤーフット」

 

 

カナダからのハイカーなんやけど、出発が一日違いでスカウトの家で2日間一緒に過ごしてたんよね。

そんな二人とは、カリフォルニアでもちょこちょこ一緒に歩いてて、

一緒にヌーディストの集まる温泉でまったりもしてたんよね。

多分それが最後やったんちゃうかな?

 

彼らとの再会は3000kmぶり。

 

そんな二人がなんで逆走してここを歩いてるんや?

 

「ペースが遅かったから、雪が降る前にカナダ国境にいってそっから南下してるんだ!」

 

って言ってたな。

 

 

ロングトレイルってほんま不思議やと思う。

途中でやめてもいいし、

全部歩かんでもいいし、

誰と競うわけでもないし、

 

初めての感覚やな。

 

誰かと競うスポーツでもないし、

道無き道を進むような冒険でもないし、

かといって楽しい娯楽でもない気がするんよな。

 

スポーツでも、冒険でも、娯楽でもない、それが「ロングトレイル」なんちゃうかな?

 

それって、「生き方」みたいなものなんやと思うねん。

一番自分が納得する、

一番心が沸き立つ、

そんなチョイスを自分で全て選んでいく。

 

 

 

二人と思い出話をして、別れる寸前に、、、

 

 

「この先、山火事だよ!」

 

 

 

 

 

 

まじかよ!

 

 

街に降りたら案の定PCTはクローズ。

 

またここで迂回か〜

 

 

とりあえず食糧補給で街に滞在するつもりやったんやけど、、、

 

他のハイカーも山火事で情報収集するために足止めくらってたんよな。

 

 

 

おまけに、、、

 

街に降りたら、年に一回ぐらいのマーケットの日やったらしい。

 

 

安宿はもちろん、

ホテル、キャンプ場ですらハイカーが泊まる場所がほとんどないに等しかったんよな。

 

マーケット自体は楽しそうやったけど、

泊まる場所ないってなるとトレイルに戻っちゃったほうがいいかな〜

でも、トレイルは山火事で閉鎖。

 

八方塞がり。

 

 

そんなハイカーを見かねて、、、

「地元のエンジェルが自宅の庭を開放してくれている」って情報がはいった。

 

その情報を辿って、エンジェルにお世話になることにしたんよね。

 

 

すでに、20人以上のハイカーがテントを張って体を休めてた。

 

 

「マーケットと山火事でハイカーが困ってたから昨日から開放してるのよ!ゆっくりしていきなさい!」

そんなことをとさらっと一言いってから、

また車に乗って他のハイカーを探しに行ってくれた。

 

この優しさはどっからでてくるんやろ。

 

彼女に店員オーバーって概念がないんやろな。

 

結局その晩は25人を超えて、

その夕食を彼女が全て作ってくれた。

 

パスタとサラダ、デザートにアイスもあったり。

 

そんな優しさをもらったら、座って酒飲んでられへんような気持ちにさせられるんよね。

ハイカーもなんかできることないか?って考えて、

ゴミの片付け、

食器洗い、

トイレ掃除、

率先して「彼女のため」に動いてた。

 

 

 

 

そのエンジェルハウスでも色んな出会いがあったんよんな〜

 

今までほとんど出会ってなかった韓国と香港のハイカー。

 

 

年齢もほとんど同じで、20代後半から30代前半。

 

こんなにアジア人どこにおったんやろな笑

トレイルではほとんど見かけへんかったのに。

 

 

 

カズキとシゲさんとも一緒に過ごせたな。

 

 

彼らは、こっから一回PCTを外れて別のトレイルにいくらしい!

「ワンダーランドトレイル」

 

ってことでここでお別れ。

多分もうゴールまで会わへんやろな。

 

 

 

 

そして、僕はサンテとトレイルに戻る。

 

山火事の規模は若干縮小してるらしくて、歩けるエリアが広がってた。

行けるとこまで行って、途中でヒッチハイクすることにしたんよね。

 

 

何気なくサンテのバックパックに目をやったら、、、

2人の女性の写真が付けられてた。

 

 

この二人は、今年PCTで命を落としてしまったハイカーの写真やった。

 

一人は僕も話したことある人。

 

 

彼はあったことも話したこともないけど、

「今年のハイカーはみんな仲間でしょ!」

とは言ってないけど、彼の後ろ姿を見てるだけでそう言ってるような気がした。

 

 

 

また一人かっこいい友達ができた!

 

PCTだけじゃなくても、

かっこいい人に出会ったら、

「自分のそんな人になりたい!」

っていう憧れに似た感情になる。

ほんで、無意識に彼らの言動、姿勢、立ち振る舞い、

そんなものを真似してる自分がいてる。

 

今の僕はそんな人たちのおかげで出来上がってきてるんやろな。

 

 

 

 

ワシントン州はほとんどが雨って聞いてたけど。

僕が歩いてる間は全く降られへんかったな。

 

 

湖がよくでてきてたから、雨多いのはわかるんやけど、

雨がなかなか降らへんから山火事が消えへんねやろな。

 

 

地元の人が言ってたけど、

「今年の山火事は以上に多い!」

って言ってはったな。

 

 

地球がおかしくなってるのか、

おかしくなった地球が元に戻ろうとしてるのか、

それとも、人間が環境破壊するのも自然の一部なのか、

 

何が真実かわからんけど、

「環境は今、何かの問題を抱えてる」のはわかる。

 

専門的な知識は全くないけど、肌で実感できる。

 

 

いらるところで、山から煙がのぼる。

ルートとは関係ないけど、この二つも相当な規模やと思う。

 

 

霧の中じゃなくて、

煙の中でのシャワータイム。

 

 

トーマスが一人で楽しそうにシャワータイム楽しんでたな笑

 

35歳のフランス人。

見た目こそおじさんやけど、やることほんま子供みたいなんよな笑

なぜか「テレマカシー」を連発する。

 

マレー語で「ありがとう」的な意味なんやけど、

やたら使う。

 

理由はよくわからん笑

テレマカシーだけで会話が完結してたこともあったな笑

 

 

 

 

気がつけば、2400mile。

3800km。

 

 

ワシントン州も残り半分やで〜。

 

 

誰かと一緒ってのもあって、

毎日が楽しかったな。

 

 

一人で歩いてた時間があるから、誰かといる時間がよりよく感じれたりするんやろな。

トーマス、シゲさん、サンテ、ありがと!

あとカズキも!

 

 

 

毎日40kmの移動を繰り返してたら、

手に取るようにカナダ国境が近づいてくるのがわかる。

 

歩き始めた頃は、

「ほんまにカナダ国境まで歩けるんか?」

って不安しかなくて、

カナダ国境につくことを夢見て歩いてたはずなんやけど、、、

 

いざ、ゴールが見えてきたら、

「まだ終わりたくない。」

っていう悲しさにも似たような気持ちにさせられるんよな。

 

 

いろんな場所でたくさんの再会もあって、、、

なんかどんどんPCTが旅を終わらせようとしてくる。

 

 

すごい複雑な心境やったな。

 

 

頭ではあと何日で終わるってわかってるのに、

終わりたかったり、

終わりたくなかったり、

それでも毎日歩く40kmは楽なわけでもないし、

 

息を呑むほどの絶景が広がったら、その向こう側に飛び込んでみたくなる。

 

 

 

 

そんな景色の中を歩いてたら、

「ほんまにもう終わるや!」

 

って思えて、お母さんにメールしたんよな。

 

「後2週間ぐらいで歩き終わるわ!」

 

家族にはいつも心配かけてばっかりやから、ちょこちょこ手紙書いたりメール入れたりしてるんやけど、、、

今回はいつも以上に頻繁に連絡するようにしてた。

5ヶ月近く山の中歩くんやからいつ何があってもおかしくないしな。

 

 

そんなメールに返事がきたんやけど、

「後2週間もあるん?3日だけでもお母さんからしたら長いわ!今日から2週間が始まると思って歩いておいで!」

 

そんな一言をもらった。

 

 

 

 

この言葉は、その時の僕には一番パンチ力があって母親の偉大さが感じれたんよな。

 

その時僕は、終わってしまうことに考えが集中してて、

「楽しむ」ってことからずいぶん離れたところに居てたような気がする。

 

それを思い出してくれるのが、一通のメールやった。

 

 

 

 

 

それから数日、

川に目をやると、

何やらオレンジ色の魚が大量に泳いでる。

 

 

どうやら、サーモンやったみたい!

「あいつら海からここまで卵海にやってきたんやろな。すげーなー」

 

 

そんな時、一人のハイカーが、

「海って言ってもこっから太平洋より、こっからメキシコ国境の方が長いぞ!」

 

確かに、、、

 

 

この鮭達よりも、長い距離を歩いてきてるんや、、、

 

 

 

 

 

ゴールまで後4日。

 

最後の食糧補給に向かった街で、途中で追いついてきたシゲさんと宿に泊まることにしたんよ。

 

 

結局、二人とも一泊だけじゃ体が動かんくて、二泊することにしたんよね。

でも、それは正解やったと思う。

 

その時の僕らは、

今日出発しようが、

明日出発しようが、

大した違いじゃなかったんよ。

 

一泊分の宿代ぐらいかな。

 

そんなことより、心を整えて前向きにゴールに迎える心を作る方がよっぽど大事やったはず。

 

 

 

 

 

 

 

心の準備が整って、

宿を出た二人、残り2日。

 

 

最後のセクションではたくさんの人に「Congratulations」

を言ってもらえた。

 

「メキシコの国境からここまで来てどんな気持ち????」

ってハイテンションで聞いてくれたけど、

 

「多分、あなたより興奮してないと思う。」

ってかなり冷めた答えをしてしまった。

でも、それが本音で自分でもよくわかってなかったんやと思う。

 

 

でも、ほんとありがとう!!!

 

 

 

PCTでの4回目のブラックベアーも出てきてくれた。

怖さよりも、お見送りをされてるような気分やった。

 

 

だんだん終わっていってるらしい、、、

 

 

 

最後の夕食。

 

別に特別なもの食べたわけじゃないし、

いつもの手順で、

いつも通り食べてただけ、

 

 

でも最後ってだけで、味わい方が違ったり、

いろんな感情が込み上げてくる。

 

ほんとは、毎日が最初で最後の特別な一日なんやけどね。

 

「最後」があるから、そんなことにも気づくことができたんやと思う。

 

 

 

 

 

翌朝。

なぜかこのタイミングで積雪。

 

今まで、雪が降ってることはあったけど、積ることはなかったんやけどな。

 

 

なんか、意味がなさそうでありそうで、、、

 

寒くなって、人肌が恋しくなるっていうけど、

 

なんか終わりって冷たくて寒いイメージがある。

 

 

最終日の夜一緒にテント張った3組のハイカー。

そのうちの一人は、

 

 

同じ日にメキシコ国境をスタートした「トゥーステップ」

 

 

彼は、昨日カナダ国境について、折り返してきてたんよな。

同じ日に出発して、131日目に同じ場所にいる。

 

歩くペースが一緒なわけでもないし、

街に降りたタイミングも全然違うはずやのに、

なぜかここで一緒の時間を過ごしてる。

 

これもなんか意味あるんやろな〜

 

 

 

 

 

 

 

 

雪景色の中歩き始めた最終日。

 

半日ぐらい歩いた頃かな。

 

 

山肌に一筋の白いラインが。

 

「あれなんですかね〜」

「電線があるわけでもないし、、、」

 

 

「シゲさん!あれカナダ国境やで!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

いいよ来てしまったんやね。

 

終わりが。

 

 

二人して、黙ってその景色を眺める。

お互い何を考えてたかはわからんけど、、、

 

5分かな?10分かな?

 

沈黙が終わって、

「そろそろ終わらせに行きますか!!」

 

の一言で、歩き始めた。

 

 

歩き始めて5分後。

 

とうとうゴールについてしまった。

 

 

 

 

4265kmのアメリカ縦断が終わった瞬間。

 

いろんな感情が込み上げてくると思ったけど、、、

 

ただ、モニュメントを眺めて、触って、、、、

 

それぐらいしかしてなかったな。

 

涙が出ることもなく、心の底から発狂するわけでもなく、

 

意外と心は穏やかやった。

 

 

 

 

PCTの全ては描ききれてないけど、これが僕の4265kmやったんよね。

 

この旅には、もう一つ書きたいことがある。

それは次回最終話で書くとして、

 

最後に、アメリカのトレイルにありがとうを言いたい。

出会った人、

出会った景色、

出会った感情、

そん全ては、アメリカのロングトレイルが与えてくれたもの。

 

 

 

 

 

 

では、次回が最終回 「夢の道を振り返る。~ End of Journey編~」

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