夢の道を振り返る。 Vo3 ~North California~

with 2件のコメント

さてさて、

 

今回は「North California編」

 

テッドとみほこさんの家を出て、オレゴン州を目指すセクションに入ったんやけど、、

 

ここまでで約1600km

まだ半分も終わってない。

 

砂漠も雪山も歩いたから、難関はクリアしたかなって思ってたんやけど、、、

実は、こっからがほんとの辛さが待ってたんよな。

 

 

ってのが前回までのやね。

 

 

 

シエラを抜けたとはいえ、まだまだ雪は残るんよね。

でも、徐々に雪も減ってきてるみたいで、一週間前は一面真っ白やったらしい。

 

だいぶラッキーやねw

 

 

雪も減ってきて、

危険な渡渉もなくて、

暑くもない、

そして、アップダウンも少ない、

 

今までの工程から考えたら、かなり楽になるように感じたんやけど、、、

 

 

一番の恐怖は「まだ半分も終わってない。」っていう絶望的な距離、、、

 

残り2500km以上。

 

永遠にしか感じへん。

 

 

そんな中、日本から素敵な贈り物が届いた。

 

その贈り物は「インディゴ染」のシャツ・スカーフ・巾着。

 

日本の友人が心を込めて染め上げてくれた、世界で一つしかない物たち。

 

 

アメリカの山奥でネットも繋がらへんエリア歩いてても、

「一人じゃないんやな。」

って感情にしてもらえた。

スカーフを巻いたら、友達の顔を思い出すし、

その人と出会うまでの人たちのことも思い出せる。

 

それだけで、心がふわっとあったまるような気持ちにさせてくれた。

 

 

自分は一人じゃない。

 

よくよく考えたら、

バックパックにはたくさんのお守りがついてる。

これは日本を出るときにいろんな人が無事を祈って渡してくれたのも。

 

PCT上でじわっと涙溢れる手紙ももらった。

 

そして、何よりたくさんの抱きしめたくなるような愛情。

 

 

自分は一人じゃない。

 

 

そう思えると、

目の前に広がる景色がいつもよりも美しく輝いて見えるような気もしたんよね。

実際は、何も変わらない美しい景色。

でも、見る人がどんな心で見るかによって輝き方は大きく膨らむんちゃうかなって、思わせてくれるぐらい別世界が広がってた。

 

 

動物がいて、

自然があって、

湖、雪、空、

そして、自然の美しさに劣らない透き通った心を持つハイカー達。

 

 

そんなものに、元気もらって歩かせてもらえたな。

 

 

 

 

このエリアを歩くと、みんなちょっと物足りなさを感じながら歩くんよな。

 

灼熱の砂漠地帯、

危険な積雪地帯、

そんなエリアをくぐり抜けてきたハイカーやから、

今の道がただ歩くだけの毎日になってしまってた。

 

僕もそうやったな。

 

「刺激がない」

 

って感じてしまって、歩くことにゆっくりゆっくり時間を変かけて麻痺してたんやろな。

毎日40〜50km歩くなんて日本にいたら考えられへん日常やのにね。

 

 

その中でいかに「楽しむか」

それがほんま難しいんよな〜〜

 

楽しい時に楽しむのってなんも考えんでも楽しめるけど、

そうでもない時に楽しむってすごい難しい。

 

でも、楽しみ方なんて実は山ほどあって、

目の前の花を見たり、

風の音を聞いたり、

木に触りながら歩いたり、

たまに一人カラオケしてみたり、

 

簡単に考えたら以外と難しいことじゃなかったりもするんよね。

 

 

South Californiaのセクションでは、

体力的な辛さよりも、

精神的な辛さが多かったな。

 

 

多分、ここまでの1600kmを歩いてきて、

体力的な余裕ができてきたんやろな。

体の次は「心のトレーニング」らしい、、、

 

受けて立とうじゃないか笑

 

 

スタートから2ヶ月。

ハイカーの数も減ってきて、顔見知りのハイカーが絞られてきた頃、

街に降りたら、

「この前、トレイルであったよな!!名前なんていうの?」

そんな会話が多かった気がする。

 

 

ヒッチハイクの移動中も結構楽しかったな。

 

たまたま、トレイルから降りてきたハイカー達と一緒にヒッチハイクして、

「腹減ったから乗せてくれ〜」

「高級車はダメだぜ!」

「あのピックアップトラックはいけるんじゃない?」

 

それで、みんなで乗り込むトラックの中のみんなの表情は、

街に降りれる安堵感で和らいでるんよな。

 

 

3足目購入。

2足目がシエラで酷使してしまったから、1ヶ月も経たずに使いもんにならんくなった。

こんなに頻繁に靴履き替えることってなかなかないから、すごい不思議な感覚やったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイカーには、ほんと色んなスタイルの人がいる。

みんなでワイワイ歩くハイカー、

常に歩いて移動を楽しむハイカー、

絵を描くハイカー、

一人の時間を楽しむハイカー、

街によく滞在するハイカー、

 

 

僕は「一人の時間を楽しむハイカー」

やったんちゃうかな。

 

自分のペースで歩いて、休憩して、景色を楽しんで、

次に移動。

 

 

 

 

 

 

 

1300mile。

約2100km。

 

ここでやっと半分。

中間地点まで来ると早いっていうけど、、、

どうなんやろ?

 

まだまだ終わりそうにないし、これからの方が長いように感じてたと思う。

辛い、しんどい、

そんな中でも、「やめたい」とは一切思わへんかったな。

「早く歩き切りたい」って気持ちはあったと思うけど、、、

 

 

 

 

そのあたりから、2日に1回会うハイカーがいたんよ。

その名は「デニス」

 

 

彼はPCTハイカーではなくて、10日ぐらい車で移動して、

ちょっと山歩いて、

釣りして、

お昼寝して、

キャンピングカーで移動する人。

 

合計6回ぐらい会ったんちゃうかな。

「日本人のハイカー珍しいよね!」

ぐらいの会話しかしてなかったんやけど、

 

彼の移動するスピードと、僕の歩くスピードがほとんど一緒やったみたいで、

何回も会うに連れて、

「また会ったな!!」

「よく会うね!!」

「またいてる!!」

「何回会うねん!!」

「俺たち磁石にたいなもんだね!!」

ってな感じでちょっとずつ信頼関係ができてきた笑

 

 

実は、彼はニュージーランドのハイカーと連絡をとって、マジックを起こしてたみたい。

その数mile先を常に歩いてたから、たまたまよく会うことができたらしい。

彼らのハイカーネームは「Ready」と「Counselor」

ヨセミテあたりで半日ぐらい一緒に歩いたことがあった二人やったんよね。

 

繋がる繋がる!!

 

 

 

 

 

 

翌日、、、

人生初の野生のクマと遭遇。

 

 

一対一、、、

 

テッドに教えてもらった忠告のお陰で、無意識にクマをレンズで捉えることができた。

 

 

 

テッドの教えはこうやったんよ、

Ted「クマに出会ったらまず何をすべきか知っているか?」

Masaru「動かない?」

T「違う!!」

M「音をたてる?」

T「違う!!」

M「じゃぁなに?」

T「マサルはクマのことなにもせずにやってきたんだな。」

軽く、お叱りを受けてるようなピリッとした雰囲気に包まれた、、、

M「すいません。でも知らないから教えて下さい。」

T「。。。。」

 

 

 

T「Rule no1. Take picture!!!」

 

 

お腹を抱えて笑うテッド。

それにつられて爆笑する僕。

 

それが、いかしたふざけたおじさんテッドの教え。

 

お陰で、クマに対する恐怖心を和らげることができた。

 

 

とはいえ、絶対安全ってわけじゃないけどね。

やっぱりでかいし、

襲われたら即死やろな、

って目の前にいたからこそ、そう思えた。

 

「彼らの世界にお邪魔させてもらってる」

そんな気持ちでいることを心がけてたな。

 

 

 

 

 

 

そして、7月28日。

僕の28歳の誕生日の日だ!

 

その日は街に降りて、

ランチはピザのバフェ。

ディナーは白ワインとチキン。

そんなパーティーを計画してたんよね笑

 

 

ちょうど計画通りピザを夢中で食べてる頃、、、

 

悪い知らせが入った、、、

 

 

それは、僕の知ってるハイカーが山で亡くなったという事実。

あまりに衝撃的で、ピザの味が消えてしまうほどやった、、、

 

つい一週間前に電話もして希望に満ちた時間を共有してた友達。

死因は「渡渉での事故」らしかった。

実際に僕が数日前歩いた道。

 

多分一人で渡って足を滑らせたか何かで流されたんやろな。

 

それから、数日、、、いや、、数週間、、、

そのことで頭がいっぱいになってしまってた。

 

「自分が助けれたのか?」

「あの電話で話す内容が間違ってたのか?」

 

なにを考えても答えが出えへん、、、

今ある現実は、「あの人が現実にいない」ということだけ。

 

この一件があるまでは、「自分でもいけるから誰でもいけるんちゃうかな?」

って思ってたけど、、、どうやらそうじゃないみたい。

 

僕はただのラッキー。

もしかしたら、自分がそうなってたかもわからんし、

これから安全っていう保証もなにもない。

 

 

 

いろいろ考えて自分なりに答えを出した結果は、

「歩ききって、元気な顔で家族・友人と再会する」

っていう答えを出した。

 

 

 

 

 

前向きに考えるしか解決策がなかったから、そのことを知った誕生日の7月28日。

何かできることないかなって思って、、、

 

翌日のトレイルで、プレゼントを配り歩くことにしたんよね。

 

超高カロリーのベビーなパイ。

450kcal以上あるひたすら甘いパイ。

 

ハイカーはカロリーが大切。

僕もよく甘いもの食べてた。

 

誕生日の翌日に出会った人たちにプレゼントしてみた。

 

 

 

 

 

なぜか、日本にちなんだ人ばっかりに渡せたんよな〜

ヒッチハイクのバックミラーに日本のお守りがぶら下がってたり、

去年、熊野古道歩きに行ったとか、

日本人の大親友がいるとか、

 

それもなんか落ち込んでる僕を元気にさせてくれるための「何か」やったんかなって思ったりもする。

 

 

 

 

そして、いよいよオレゴン州も目前。

残り数日で長かったカリフォルニア州が終わる。

 

面積だけやったら日本より広いカリフォルニア。

 

 

夜のキャンプサイトでも、

「やっとカリフォルニア終わるね。」

「なんか終わってみたらあっという間だな。」

「いやいや!後2つも州あるんだぞ!」

「これから雨らしいしね〜」

「暑いよりいいじゃない?」

 

 

みたいな話をみんなであーだこーだ言ってたな。

ここまで歩いてきたハイカーは、

平均して1日50kmは歩くようになってる。

 

かといって楽に歩けてるわけじゃないんよね。

 

「街に降りるのは楽しい。」

「レストランで食事するのは楽しい。」

「ベッドで寝るのは嬉しい。」

「ビールが飲める瞬間は最高。」

「でも、、毎日50kmあるくのはやりたくない。」

 

「でも、、、歩かないとベッドもご飯もビールもない、、、」

 

 

普通の感情やったら、

「そもそも歩くのやめたらいいやん!」

ってなると思うんやけど、、、

そんなこと言うハイカーは誰一人おらんかったんよな。

 

多分PCTを歩くってことには、

ご飯よりも、

ビールよりも、

ベッドよりも、

素敵な何かがあったからやと思う。

 

その「何か」ってのは誰も一言では言えへんはず。

 

 

 

 

 

 

とは言っても、山の中での空腹は強烈なものやったんよね。

たまに生えてるベリーには目がなかったし、

美味しそうな木の実も口にほりこんでたし、

 

 

リスが食べた後の松ぼっくりが、ほんまに「エギフライ」やと思ってたしな。

 

 

これ嘘じゃないんよ。

「なんでこんなとこにエビフライ落ちてるん!?」

って心の底から思ったんやで笑

 

 

 

 

 

そんなこんなで、ようやく長い長いカリフォルニアセクションが終わる。

 

 

ここから先は、オレゴン州とワシントン州。

次のセクションのオレゴン州では、

ある自然現象で「足止め」「迂回」を強いられることになったんよね。

 

日本では経験できない大自然のサイクルを目の当たりにすることに!!!

 

 

  

 

 

 

 

 

さて、次回「夢の道を振り返る。~ Oregon編~」

2 Responses

  1. Yuto
    | 返信

    Estoy emocionado de lo que se siente tu corazon. Me ha hecho llorar. Escribo en españl porque me da verguenza decirlo en Japones. Gracias por transmitirme nueva energia para afrontar las dificultades!!!

    • da80207
      | 返信

      ちゃんと理解できたか怪しいけど、なんとなく感じ取らせてもらったで!ありがとね!
      貫さんとの出会いがいいものになるの願ってるよ!クリらしく自分の素で話してきてな〜〜!
      Hasta luego!!

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