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ロングハイキングとは、、、
ここ数日、
体も慣れてきて、
雨でもそこまで辛くなくて、
また雨かーぐらいの感覚。
毎日いいペースで歩けるようになってきた。
体が慣れてくると、
次に心が試される。
そして、
歩き始めて、1ヶ月がたって今思う事は、、、
「ロングハイキングってなんなのか?」
旅なのか、
冒険なのか、
スポーツなのか、
娯楽なのか、
そんな事を考える毎日、
アパラチアントレイルの事を言えば、、、
ジョージア州からメイン州までの3500kmの道。
雨が多くて、
景色もあまり見れなくて、
熊とよく出会って、
ダニとの格闘があって、
毎日上りと下りを繰り返す。
わざわざ、時間とお金をかけてなぜ歩くのか?
そんな疑問がふつふつと湧いてくる。
誰も雨の中歩きたいなんて思ってないはず。
追いつくハイカー、
追い越していくハイカー、
そんな彼らの後ろ姿を見ながら、そんな事を考えていたセクション。
基本的に荷物は湿り、
靴は常にドロドロ、
雨を含んだ15kg前後の荷物、
辛い表情のハイカーが多い。
ここからは自分の考えではあるが、、、
これは冒険なのか?
違うと思う。
誰もが出来ない事でもない。
正直、僕は山の経験は0に等しい。
経験がほぼなくても歩けてしまう。
アプリで、
現在地も確認できて、
高低差も確認できて、
ただその道を辿る。
疲れたら、街に降りて好きなだけ休むこともできる。
冒険と言うと大げさな気もする。
これは旅なのか?
それも少し違う気がする。
旅とは好きな場所に、好きなタイミングでいく事ができて、毎日新しいものに触れ、突然起こる出来事に翻弄されていくもの。
それが、僕の思う旅。
新しいものに触れてるのには違いないとは思うが、見えている景色はほぼ同じ。
次の一歩が、上りか下りかということぐらい。
それに、ハイカー全員が同じ道を辿る。
言い方を変えると、敷かれたレールの上をひたすら歩くだけ。
旅とも違うような気もする。
これはスポーツなのか?
体を動かす面だけで言えば、スポーツなのかもしれない。
ただスポーツとは、その先に勝ち負けが存在する様な気がする。
でも、ハイキングに早い遅い、勝ち負けは存在しない。
なんなら、ゆっくり歩いた方が沢山の出会いがあっていいような気もする。
スポーツではない。
これは娯楽なのか?
娯楽と聞けば、、、
楽しいもの、
プライベートで自分の好きなことをやる。
絵を描く、
音楽を聴く、
本を読む、
囲碁将棋、
これが一番近い気はする。
ただ、、、娯楽と言われると、長すぎて辛い。
そんな印象を持ってしまう。
もしかすると、ロングハイキングはなんのジャンルにも属さないのかもしれない。
ロングハイキングはロングハイキングでしかない。
ハイカー達はもちろん景色を楽しみにしている。
かといって、それがゴールではない。
どれだけいい景色でも、トレイルから大きくはずれるなら行かないことが多い。
景色はただの通過点に過ぎない。
山の山頂に着いたとしても、歩みを止めることなく再び山を下っていく。
常に頭の中は、街に降りた時の食事と宿の事でいっぱいだろう。
自分自身も、食事の事を考えることが多い。
街に降りてやりたい事。
これがロングハイカーの一般的な思考だと思う。
ピザが食べたい、
バーガーが食べたい、
急登を登るのは辛い、
ベッドで寝たい、
ビールが飲みたい、
それでも、殆どのハイカーは途中でやめようなんて事は考えてはいない!
ハイキングをやめてしまえば、ベッドで寝て毎朝朝食を食べて、シャワーを浴びる事なんて山ほどできるのに、、、
何を目的に歩いているのだろう。
恐らく、その答えは歩ききったハイカーにしか味わえない、
想像を超える壮大なものなのだと思う。
ここ数日同じペースで歩くハイカーが2人。
ピーチーズとブレイク。
一緒に宿を取り、
ピザをほうばり、
ビールを流し込み、
シャワーを浴び、
食料を買いに行く、
そして、トレイルに戻ると、
歩いて、
食べて、
寝る、
ただそれだけ。
そんなシンプルな毎日を準備する、荷物が散乱した部屋の一室がなぜか、とても泥臭くワクワクしてしまう。
どうやら、ロングハイキングはロングハイキングでしかないみたいだ。
出発してから34日目。
1166kmを歩き終え、アパラチアントレイルの1/3が終わろうとしている。
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