CDT EP2 誰とも会わなかった一日

 

今まで生きてきて、

人間を見なかった日って何日あるのだろう。

 

 

 

朝起きてから、

夜寝るまで、

人間の姿を見なかった。

 

 

 

人がいるのが当たり前と思っていた、

都会での生活に慣れてしまっていたからなのか、

 

とても不思議な一日だった。

 

 

 

聞こえてくる音は、

 

鳥の鳴き声、

エルクが逃げていく足音、

虫の飛ぶ音、

風が通り抜けていく音、

そんなものしかなかった。

 

 

 

とはいっても、寂しいという感情はでてこなかった。

 

 

 

 

 

寂しさがでてこなかった理由は、思いだと思う。

誰かが誰かを思うということ。

 

僕が歩きながら誰かのことを思うだけで、不思議と孤独感は感じなかった。

 

 

 

 

 

そして、不思議なことに町に降りると、

僕が思っていたその「誰か」から連絡が届いていた。

 

 

 

思いは届いていたのかもしれない。

 

お互いがお互いのことを考えていた時間が存在したに違いない。

 

 

恋愛とは違うかもしれないが、

これも「両思い」なんだと思う。

 

 

 

 

 

 

 

そして、

 

僕が孤独を感じなかったもう一つの理由は、

 

自分以外にもこの道を歩いているハイカーがいるということを確信できたからだと思う。

 

 

 

 

それは、

足跡だったり、

トレキッングポールの後だったり、

誰かが昨日テントを張ったであろう不自然な地面だったり、

 

 

既にそこにはいない誰かの存在がそこにはあった。

 

 

 

 

 

 

 

この道の上には、、、

 

 

この道は一日何人の人が足跡をつけたのだろう。

 

 

こんなに利用者の少ない素敵な道は世界にどれだけあるのだろう。

 

次は誰がいつ通るのだろう。

 

 

 

それでもこの道は歩く人がいる限りそこに在り続けるのだろう。

 

 

不便

自由

渇き

嘆き

綺麗

楽しい

辛い

辞めたい

癒し

希望

美しい

辞めたくない

歩きたい

不安

歩けない

歩きたくない

痛み

喜び

感謝

沢山の感情が入り乱れるトレイル。

 

 

まさに生を実感できている。

 

 

 

生きることは沢山の感情に出会うことだと僕は解釈している。

 

 

 

足元に続くこの道はそんな全てを受け止めて、

自分の鏡のように映し出してくれる。

 

 

 

 

 

誰にも会わなかった日があったのは事実だが、

それはたまたまで、

数分立ち止まっていただけで、

誰かと出会えたかもしれない。

 

 

 

全ては巡り合わせで、

縁の問題だと思う。

 

 

「今」この瞬間に自分が決断した事の結果でしかない。

 

 

 

 

そんな事を考えさせてくれたのは、

人間に会わせてくれなかった「縁」があっての事だ。

 

 

 

 

 

全ては今の決断で、

全ては移ろい変わりゆくもので、

全ては縁で起こっていることで、

 

 

確かなのは今と言う現実が目の前に広がっているという事だ。

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